米企業の現金保有、21年以降半減 高金利受け

米企業の現金保有が2021年から半減したことが、米ソフトウエア企業クリアウオーター・アナリティクスが12日公表した調査結果で明らかになった。写真はドル紙幣。2020年5月、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ市で撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Ateev Bhandari
[12日 ロイター] - 米企業の現金保有が2021年から半減したことが、米ソフトウエア企業クリアウオーター・アナリティクスが12日公表した調査結果で明らかになった。政策金利の上昇に伴って、高利回りの国債に資金を移す動きが広がったことが背景にある。
7月末時点の現金やマネー・マーケット・ファンド、3カ月物米国債への資金配分(中央値)は20%と、21年の40%から低下した。調査対象はクリアウオーターの顧客約800社で、資産は計1兆3000億ドルに上る。現金などへの配分は、少なくとも過去8年間で最低となった。
一方、超短期債を除く米国債への資金配分は、この期間に3%から20%に増えた。
米連邦準備理事会(FRB)が利下げを再開する前に、企業が高利回り国債の確保に動いている。
クリアウオーターのリサーチ部門責任者、マシュー・ベガリ氏は、高金利の長期化について「借り入れが必要な社にとっては向かい風である一方、バランスシートに現金を保有し、完全にリスクのない受動的所得を得たい社には追い風だ」と解説した。