パラマウントとスカイダンス、合併完了 トランプ氏の訴訟で和解

米国のメディア大手パラマウント・グローバルと映画制作会社スカイダンス・メディアの合併が7日に完了した。写真はハリウッドにあるビルに掲げられたパラマウントのロゴ。8月5日、ロサンゼルスで撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
Deborah Mary Sophia David Shepardson
[7日 ロイター] - 米国のメディア大手パラマウント・グローバルと映画制作会社スカイダンス・メディアの合併が7日に完了した。合併規模は84億ドル。
合併計画は1年以上前に発表されたが、政治的な問題や株主の懸念で手続きが遅れていた。
新会社の名称は「パラマウント・スカイダンス」。7日からナスダック市場でクラスB株の取引が始まった。取引コードはPSKY。株価は0.10ドル(1%)高の11.74ドルで引けた。
合併により、パラマウントのグローバルな配給ネットワークと貴重な映画・テレビ番組ライブラリーに、スカイダンスの制作力・技術力が加わる。
新会社は「スタジオ」「消費者直販」「テレビメディア」の3事業部門で構成。デビッド・エリソン会長兼最高経営責任者(CEO)は、パラマウントの技術力向上、ストリーミング事業の拡大、キャッシュフロー重視の必要性を強調した。
パラマウントは他の既存メディアと同様、ストリーミングの普及に伴い、従来型のテレビ事業の低迷に見舞われている。
連邦通信委員会(FCC)は先月、両社の合併を承認。その数週間前にはパラマウントが、昨年10月に放送したカマラ・ハリス副大統領(当時)のインタビューを巡ってトランプ大統領が起こした訴訟で和解し、1600万ドルの和解金を払った。これを受け、同社が事実上、合併の承認を得るために金銭を支払ったとの批判の声が上がった。