ドイツが国防軍強化へ戦闘機や装甲車など多額の防衛装備品発注へ=関係者

7月29日、ドイツは、ユーロファイター戦闘機20機やボクサー装輪装甲車最大3000両、パトリア歩兵戦闘車同3500両を含む多額の防衛装備品を発注する準備を進めている。写真は、兵器メーカーのラインメタルがドイツ連邦軍に最初の1台を引き渡した日に演習を行うボクサー装輪装甲車。ドイツ・ウンタールースで2024年5月撮影(2025年 ロイター/Fabian Bimmer)
[ベルリン 29日 ロイター] - ドイツは、ユーロファイター戦闘機20機やボクサー装輪装甲車最大3000両、パトリア歩兵戦闘車同3500両を含む多額の防衛装備品を発注する準備を進めている。事情に詳しい2人の関係者がロイターに語った。
こうした装備品購入は、ドイツ国防軍に欧州で最も強力な通常兵器を配備し、米国への依存度を減らして欧州防衛において果たす責任を高めようとするメルツ首相の取り組みの一環だ。
北大西洋条約機構(NATO)は加盟国の防衛費について国内総生産(GDP)の3.5%という新たな目標を掲げ、メルツ氏はドイツが他の大半の加盟国に先駆けて2029年までにこれを達成すると約束した。
連邦議会(下院)と連邦参議院(上院)は既に、財政赤字をGDPの0.35%までに抑える「債務ブレーキ」の対象から防衛費を除外する憲法改正案を承認し、メルツ氏の方針にお墨付きを与えている。
ドイツの通常予算枠での防衛費は来年約830億ユーロ(958億ドル)と、今年の200億ユーロから増加する見通し。
関係者によると、ユーロファイターの発注額だけで40億─50億ユーロに上り、ボクサーは100億ユーロ、パトリアは約70億ユーロと見積もられている。
ボクサーとパトリアは向こう10年で納入される。