米国、AUKUS見直しを秋に完了へ

7月30日、 トランプ米政権は、バイデン前政権がまとめた英国・豪州との安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」の見直しを北半球の秋に完了する予定。写真は米国防総省。2020年10月撮影(2025年 ロイター/Carlos Barria)
Alasdair Pal
[シドニー 30日 ロイター] - トランプ米政権は、バイデン前政権がまとめた英国・豪州との安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」の見直しを北半球の秋に完了する予定。
見直しを進めるコルビー米国防次官(政策担当)の事務所が30日(米東部時間29日)、Xへの投稿で明らかにした。
トランプ政権は6月、AUKUSについて、豪州が原子力潜水艦を購入する協定を見直す作業を正式に開始したことを明らかにしていた。
AUKUSは、中国の覇権拡大を巡る懸念に対処するため2021年に創設された。豪州が攻撃型原潜や極超音速ミサイルなど先進兵器を購入する。
トランプ政権内にはAUKUSに懐疑的な声が出ており、コルビー氏は、米軍の潜水艦は極めて重要で希少な資源であり、国内生産では自国の需要を満たせないと警告していた。
コルビー氏の事務所は「実証的かつ客観的に」見直しを進めると表明。「国防総省は秋に見直しが完了すると予想している」とし「大統領と上級指導部に、事実に基づいた厳格な評価を提供することが目的だ」と述べた。
豪州はAUKUSが維持されるとの自信を示しており、26日には英国との期間50年の二国間潜水艦協定に署名した。