アウディ、通期業績見通し下方修正 米関税と再編費用で

7月28日、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車ブランド、アウディは2025年通期業績見通しを下方修正した。写真はアウディのロゴ。ニューヨークで4月撮影(2025年 ロイター/Jeenah Moon)
Amir Orusov
[28日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車ブランド、アウディは28日、2025年通期業績見通しを下方修正した。米輸入関税の引き上げと継続中の再編費用の影響を理由に挙げた。
売上高は従来予想の675億─725億ユーロから650億─700億ユーロ(760億─820億ドル)に引き下げた。営業利益率は予想レンジを従来の7─9%から5─7%に変更した。
アウディは27日の米国と欧州連合(EU)の貿易交渉の合意の影響をなお評価中だと述べた。合意の下ではEUからの自動車を含む輸入品に15%の関税が適用される。以前は27.5%の関税が課されていた。
ウォーバーグ・リサーチのアナリスト、ファビオ・ヘルシャー氏は「15%の関税が長期的に維持されれば、主要な競合他社は米国により目立った生産拠点を持つため、アウディは依然として不利な競争に置かれるだろう」と指摘した。
アウディは米国に製造施設を保有していないため、米関税の影響を最も受けやすい自動車メーカーの1社となっている。