米中、新たな貿易協議開始へ 関税戦争休止延長目指す

7月28日、米中の政府高官は、スウェーデンのストックホルムで協議を再開し、両国間の貿易戦争の中心にある長年の経済的対立の解決に取り組む。写真は米中両国の国旗。3月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
David Lawder
[ストックホルム 28日 ロイター] - 米中の政府高官は28日、スウェーデンのストックホルムで協議を再開し、両国間の貿易戦争の中心にある長年の経済的対立の解決に取り組む。8月12日を期限とする関税一時停止措置を3カ月延長し、大幅な関税引き上げの回避を目指す。
関係筋によると、協議は28日午後にスウェーデン首相府で始まる。
両国は5月と6月に暫定合意に達し、数週間にわたって激化していた関税戦争を休止した。
合意がなければ、米国の関税が3桁の水準に戻り、世界のサプライチェーンは新たな混乱に直面する可能性がある。
米国と欧州連合(EU)は27日、関税交渉で枠組み合意に達した。米国は自動車を含めEUからの大半の輸入品に対する関税率を15%とする。また、EUが今後数年間で7500億ドル相当のエネルギーを米国から購入するほか、6000億ドル相当を米国に投資する。
米中協議では同様の進展は期待されていないが、貿易アナリストによると、5月中旬に合意した関税と輸出規制の一時停止措置がさらに90日間延長される可能性が高いという。
90日の期間延長は事態のさらなる激化を防ぎ、10月下旬か11月上旬のトランプ米大統領と習近平中国国家主席の会談に向けた計画も円滑に進むだろう。
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は27日、匿名の関係者の話として、90日の延長期間中、米中が新たな関税の導入や貿易戦争激化につながる可能性のある措置を控えると報じた。
米財務省の報道官は、同紙の報道についてコメントを控えた。