ロシア中銀、2%ポイントの利下げ決定 22年5月以来の大幅緩和

ロシア中央銀行は25日の理事会で、主要政策金利を2%ポイント引き下げて18%にすることを決めた。モスクワで24日撮影(2025年 ロイター/Evgenia Novozhenina)
[モスクワ 25日 ロイター] - ロシア中央銀行は25日の理事会で、主要政策金利を2%ポイント引き下げて18%にすることを決めた。利下げ幅の大きさは2022年5月以来、約3年2カ月ぶりの大きさで、ロイターがエコノミスト27人に調査した市場予想通りだった。
インフレが鈍化したのを受け、利下げによって融資を増やして経済成長を促すのが狙いだ。直近の消費者物価指数(CPI)は前週より0.05%下落し、週間で下がったのは24年9月以来、約10カ月ぶりとなった。
また、中銀は25年のインフレ率が前年比6―7%になると予想し、従来見通しの7―8%から引き下げた。
中銀は「基調的なものを含めた現在のインフレ圧力は、以前の予測よりも速いペースで鈍化している」とした上で、「国内需要の成長は鈍化している。経済はバランスの取れた成長軌道への回帰が続いている」との声明を出した。また、26年にインフレ率を4%に鈍化させるため、金融政策を必要なだけ引き締めると説明した。
中銀は25年の国内総生産(GDP)予想を前年比1―2%増に据え置き、ロシアのひっ迫した労働市場に一部緩和が見られると言及した。24年のGDPは4.3%伸びていた。
中銀が24年に主要政策金利を2000年代初頭以来の高水準に引き上げた後、産業界は金融政策の緩和を始めるように圧力を強めた。企業経営者らは、高い政策金利の下では投資が意味をなさなくなると不満を表明していた。