独首相、対イスラエル強硬姿勢求める圧力に直面 政権内の分裂否定

7月23日 ドイツのメルツ首相(写真)はイスラエルに対してより強い姿勢を示すよう求める圧力を受けている。写真は22日、ベルリンで撮影(2025年 ロイター/Annegret Hilse)
Sarah Marsh Andreas Rinke
[ベルリン 23日 ロイター] - ドイツのメルツ首相はイスラエルに対してより強い姿勢を示すよう求める圧力を受けている。連立政権のメンバーは、パレスチナ人の「非人道的殺害」を非難する西側数十カ国の声明に加わるよう求めた。
ラドバン国際開発相は22日、ドイツが署名しなかったことに不満を表明。メルツ氏は同日遅く、欧州理事会がすでに共同声明を発表しており、その内容は「(西側数十カ国の)声明で表明されているのと実質的に同じ」だと指摘した。
6月に発表された欧州理事会声明は、パレスチナ自治区ガザの悲惨な人道的状況に遺憾の意を表するものではあったが、露骨なイスラエル批判はなかった。
メルツ氏は「私はそこ(ガザ)での状況はもはや容認できない、とはっきり言った最初の一人だ」と述べ、この問題での連立政権内の分裂を否定した。
ドイツ政府関係者によれば、イスラエルへのアプローチはナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)から生じた「シュターツレーゾン」として知られる特別な責任に支配されている。