イスラエル、シリア国境地帯の非武装化要求 トルコはシリア支持表明

イスラエルのネタニヤフ首相は17日、少数派イスラム教ドルーズ派の保護を掲げイスラエル軍がシリアを攻撃していることに関連し、イスラエルはシリアとの国境付近の広範囲な地域の非武装化を求める政策を確立させたと述べた。5月撮影(2025年 ロイター/Ronen Zvulun)
[ダマスカス/アンカラ 17日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は17日、少数派イスラム教ドルーズ派の保護を掲げイスラエル軍がシリアを攻撃していることに関連し、イスラエルはシリアとの国境付近の広範囲な地域の非武装化を求める政策を確立させたと述べた。
ネタニヤフ氏が念頭に置く地域は、イスラエルが占領するゴラン高原から、ドルーズ派とベドウィン部族の衝突が起きているシリア南部スワイダ県の東側までを含む地域。ネタニヤフ氏は、ドルーズ派を保護するイスラエルの政策を改めて強調した上で、「シリアはダマスカス南部の非武装化されるべき地域に軍を派遣し、ドルーズ人の虐殺を開始した」と非難。こうしたことは決して容認できないと述べた。
トルコ大統領府によると、エルドアン大統領は17日、シリアのシャラア暫定大統領と電話会談を行い、16日のイスラエルによるシリアの首都ダマスカスに対する攻撃について協議した。
トルコ大統領府によると、エルドアン氏はシリアに対する支持を表明。シャラア氏に対し、イスラエルによる攻撃は地域全体への脅威で、受け入れられるものではないと伝えた。シャラア氏は、シリアの領土保全と主権保護に対するトルコの支援に謝意を示したという。
シャラア氏はこれに先立ち行ったテレビ演説で、ドルーズ派住民とその権利を守ることが優先事項だと述べていた。
シリア人権ネットワークによると、過去4日間の戦闘で医療関係者、女性、子どもを含む少なくとも193人が死亡。外交官によると、国連安全保障理事会は17日に会合を開き、対応を協議する。