ウクライナ復興会議、100億ユーロ拠出確約 新基金も創設

ロシアの全面侵攻を受けるウクライナの戦後復興を見据えた「ウクライナ復興会議」が10日、イタリアのローマで始まり、イタリアのメローニ首相はこれまでに100億ユーロ(約117億ドル)を超える復興資金の拠出が確約されたと明らかにした。同日撮影(2025年 ロイター/Guglielmo Mangiapane)
[ローマ 10日 ロイター] - ロシアの全面侵攻を受けるウクライナの戦後復興を見据えた「ウクライナ復興会議」が10日、イタリアのローマで始まり、イタリアのメローニ首相はこれまでに100億ユーロ(約117億ドル)を超える復興資金の拠出が確約されたと明らかにした。
今回の会議は4回目で、ロシアによるウクライナに対する激しい攻撃が続く中、ウクライナのゼレンスキー大統領をはじめとする各国首脳が参加。ゼレンスキー氏は会議の冒頭で行った演説で、ロシアによる首都キーウなどに対する攻撃を「テロリズム」と非難した。
メローニ首相とドイツのメルツ首相は、第二次世界大戦後に廃墟から復興した両国の例を挙げ、ウクライナも復興できると強調。メローニ氏は開会演説で「きょうの会議で、合計100億ユーロを超える資金の拠出が確約された」と述べた。
この日の会議ではまた、イタリア、ドイツ、フランス、スペインを含む欧州10カ国が、欧州連合(EU)域内の企業によるウクライナとの貿易促進に向け最近設置された輸出保証制度に参加したことも発表された。
このほか、EUの執行機関である欧州委員会は23億ユーロの支援を表明。欧州委のフォンデアライエン委員長によると、ウクライナに最大100億ユーロの投資を行う広範な枠組みの一部となる。
フォンデアライエン氏はまた、欧州投資銀行(EIB)のほか、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランドが支援するウクライナ復興のための新たな株式ファンドの創設を発表。同ファンドは2026年までに追加的に5億ユーロの提供を目指すという。