ニュース速報
ビジネス

日産、4━9月期は営業赤字1800億円見込む 通期の損益予想なお未定

2025年07月30日(水)20時34分

 7月30日、日産自動車は、2025年4━9月期の連結業績予想について、営業損益が1800億円の赤字(前年同期は329億円の黒字)、売上高は前年同期比8%減の5兆5000億円になる見通しと発表した。日産の横浜本社で3月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Maki Shiraki

[東京 30日 ロイター] - 経営再建中の日産自動車は30日、2025年4━9月期の連結営業損益が1800億円の赤字(前年同期は329億円の黒字)になる見通しと発表した。4─6月期は791億円の赤字(同9億9500万円の黒字)で着地し、7ー9月期は赤字幅が1000億円(同319億円の黒字)に拡大する見込み。事業環境を見通すことが困難として26年3月期の損益予想は引き続き公表を見送った。

4ー6月期は米国関税の影響が営業損益を687億円押し下げた。販売台数は前年同期比10.1%減の70万7000台。日本が同11.1%減、北米が2.4%減だったほか、中国が27.5%落ち込んだ。純損益は1157億円の赤字(前年同期は285億円の黒字)だった。固定資産の価値を見直し、減損損失406億円を計上した。

会見したイバン・エスピノーサ社長は4━6月期を振り返り、「固定費削減に向けて着実に前進している」、「300億円以上のコスト削減を実現した」などと述べた。同社は決算発表に先立ち、メキシコのシバック工場の操業終了も同日に発表、「生産体制の再編も計画通り進捗している」と語った。

7─9月期の自動車事業のフリーキャッシュフローはマイナス3500億円を想定しているが、会見に同席したジェレミー・パパン最高財務責任者(CFO)は「下期にはプラスに転じる見込み」と説明した。

通期の業績見通しは、5月に公表した売上高12兆5000億円を変更しなかった。営業損益、純損益、自動車事業のキャッシュフローは市場環境と関税影響などによる不透明感が続いているとして未定のままとした。

IBESがまとめたアナリスト16人による通期営業損益の予想平均値は1152億円の赤字。アナリスト15人による純損益の予想平均値は2368億円の赤字となっている。

<今期の関税影響3000億円に減額>

通期で最大4500億円とみていた米国関税による影響は、3000億円に減額した。日米両政府が税率を27.5%から15%へ引き下げることで合意したため見直した。

エスピノーサ社長は日米の合意を歓迎しつつ、税率変更の日程が「はっきりしていない。8月1日という話もあるが確認できていない」と話した。また、15%になっても「厳しい」状況に変わりはなく、「構成部品の改善や価格改定もしていかなければならない」とした。

日産の場合、年間で日本から約12万台、メキシコから約30万台を米国に輸出している。このためエスピノーサ社長は、今後は「メキシコから米国への関税がどうなるか知りたい、向こう数週間で決めてほしい」とも述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米、テキサス州空港の発着禁止を解除 カルテル無人機

ワールド

トランプ氏、USMCA離脱を検討=報道

ビジネス

米雇用創出、86.2万人下方修正 25年3月までの

ワールド

NATO、北極圏プレゼンス強化で新任務 加盟国間の
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 3
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 4
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 5
    一体なぜ? 中国でハリー・ポッターの「あの悪役」が…
  • 6
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 7
    【独自取材】「氷上のシルクロード」を目指す中国、…
  • 8
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 9
    まさに「灯台下暗し」...九州大学の研究チームが「大…
  • 10
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 5
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中