メキシコCPI、6月は+4.32%に鈍化 コアインフレは加速

7月9日、メキシコ国家統計地理情報局(INEGI)が発表した6月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比4.32%と、前月の4.42%から鈍化し、ロイターがまとめた市場予想とほぼ一致した。写真はメキシコ市で昨年12月撮影(2025年 ロイター/Raquel Cunha)
[メキシコ市 9日 ロイター] - メキシコ国家統計地理情報局(INEGI)が9日発表した6月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比4.32%と、前月の4.42%から鈍化し、ロイターがまとめた市場予想(4.31%)とほぼ一致した。ただ、コアインフレ率は加速し、中央銀行の利下げペースが鈍化するとの見方が高まった。
中銀はインフレ目標を3%プラスマイナス1%ポイントに設定している。
変動の激しい食品とエネルギーを除くコア指数の伸びは5月の前年比4.06%から4.24%に加速し、昨年4月以来の高水準を記録した。
パンテオン・マクロエコノミクスの中南米担当チーフエコノミスト、アンドレス・アバディア氏は「コアインフレは、住宅、食品サービス、季節的な航空運賃上昇による持続的な圧力から依然として粘着性があり、引き続き一部の中銀当局者の不安材料になるとみられる」と述べた。
アクティンバーのアナリストは、インフレ率が7月に4%を下回り、中銀の目標レンジ上限に達すると予想。「中銀は年内あと2回、政策金利を引き下げる可能性がある。これらの引き下げは8月と9月に行われ、いずれも25ベーシスポイント幅になると見込みだ」と述べた。
6月のCPIは前月比では0.28%上昇、コア指数は0.39%上昇で、いずれも市場予想と一致した。