解任後に自殺のロシア前運輸相、横領疑惑で捜査対象に=当局者

解任後に自殺したとされるロシアのスタロボイト前運輸相(写真)が、ウクライナ国境強化関連の資金横領を巡る捜査の対象だったと、2人の関係筋が匿名でロイターに明らかにした。モスクワで1月撮影。 スプートニク提供(2025年 ロイター/Gavriil Grigorov)
[モスクワ 8日 ロイター] - 解任後に自殺したとされるロシアのスタロボイト前運輸相が、ウクライナ国境強化関連の資金横領を巡る捜査の対象だったと、2人の関係筋が匿名でロイターに明らかにした。
プーチン大統領は7日、スタロボイト氏を解任して後任の運輸相代理にノブゴロド州知事を務めたアンドレイ・ニキチン氏を指名。その後、スタロボイト氏がモスクワ郊外の公園で自家用車内で銃創を負った状態で死亡しているのが発見されていた。
関係筋によると、スタロボイト氏の解任は、クルスク地方の防衛強化に充てられた資金の横領に関与した疑いがあったため、以前から計画されていたという。
ロシア大統領府(クレムリン)はスタロボイト氏死去の知らせに衝撃を受けているとしながらも、解任理由の公表は拒否している。
検察当局者らは昨年12月、スタロボイト氏がクルスク州の知事時代に始まった国境強化事業向け予算194億ルーブル(2億4800万ドル)の一部について、建設費水増しを含む横領が発覚したと発表していた。