不法移民農業労働者に「恩赦なし」と米農務長官、強制送還方針維持

7月8日、ロリンズ米農務長官(写真)は米国内で農業に従事している不法移民を強制送還する措置に「恩赦はない」と述べ、全ての不法移民を強制送還するトランプ政権の方針を順守すると表明した。写真は4日、メリーランド州アンドルーズ空軍基地で撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)
[ワシントン 8日 ロイター] - ロリンズ米農務長官は8日、米国内で農業に従事している不法移民を強制送還する措置に「恩赦はない」と述べ、全ての不法移民を強制送還するトランプ政権の方針を順守すると表明した。
米農業団体は、農業労働者を大量に強制送還すれば、米国内の食料供給が混乱すると訴えていた。これを受けてトランプ政権は先月、一部の農地に対する摘発を一時停止する可能性を示唆していたが、その後方針を転換した。
ロリンズ氏は会見で、トランプ政権は「100%米国人の労働力」を望んでいると話した。
また同氏は、低所得者向け公的医療保険「メディケイド」の加入者には身体が健康な人が3400万人いると指摘。「米国には大量の労働者が存在している」と強調した。
さらに農務省は中国を含む「外国の敵対勢力」による米国の農地の取得を制限するとともに、これらの国々の個人や団体との契約を打ち切るとの方針を示した。