米電力消費、過去最高に データセンター増で=EIA予想

7月8日付の短期予想で米エネルギー情報局(EIA)は、2025─26年の米電力消費が記録的な高水準に達するとの見通しを発表した。写真は2022年8月、カリフォルニア州マウンテンビューで撮影(2025年 ロイター/Carlos Barria)
[8日 ロイター] - 米エネルギー情報局(EIA)は8日付の短期予想で、2025─26年の米電力消費が記録的な高水準に達するとの見通しを発表した。
EIAによれば、電力需要は25年に4兆1890億キロワット時(kWh)、26年に4兆2780億キロワット時(kWh)に増加し、過去最高だった24年の4兆0970億キロワット時(kWh)を上回る見込み。
人工知能(AI)や暗号資産(仮想通貨)のデータ処理に大量の電力を消費するデータセンターの増加に加え、家庭や事業所の暖房と輸送での化石燃料使用が減少し、電力消費が増加することが背景にある。
EIAは25年の電力販売量について、家庭向けは1兆5170億kWh、商業向けは1兆4740億kWh、産業向けは1兆0520億kWhに増加すると予想した。これまでの過去最高記録は、一般家庭向けが22年の1兆5090億kWh、商業向けが24年の1兆4340億kWh、産業向けが00年の1兆0640億kWhだった。
電源構成については、天然ガスの占める割合が24年の42%から、25─26年は40%に低下すると予想。一方、石炭は24年の16%から25年には17%に増加したのち、再生可能エネルギーの増加を受けて26年には15%に低下する見込み。
再生可能エネルギーは24年の23%から25年は25%、26年は26%に増加すると予想。原発は24年の19%から低下し、25─26年は18%となる見通し。