豪企業景況感指数、6月は急回復 売上高と収益性が改善

7月8日、ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が発表した6月の企業景況感指数はプラス9と5月のゼロから大幅上昇し、長期平均のプラス6前後も上回った。写真は3月、メルボルンで撮影(2025年 ロイター/Hollie Adams)
[シドニー 8日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が8日発表した6月の企業景況感指数はプラス9と5月のゼロから大幅上昇し、長期平均のプラス6前後も上回った。企業は売上高と収益性の向上を報告し、需要がようやく金利低下とインフレ抑制の恩恵を受けているとの期待が高まっている。
企業信頼感指数も3ポイント上昇してプラス5となり、3カ月連続で上昇した。
NABのチーフエコノミスト、サリー・オールド氏は「月次の動きを過大評価するつもりはないが、2025年初めにかけて見られた景気の軟化傾向を考えると、景気動向の改善は歓迎される。ここ数カ月は世界中でネガティブなニュースが相次いでいることを考えると、信頼感の改善も歓迎される」と述べた。
売上高は10ポイント上昇してプラス15、収益性は9ポイント上昇のプラス4、雇用は2ポイント上昇のプラス3となった。
業種別では、5月に大幅な落ち込みを見せた製造業と小売が最も大きく増加した。
小売価格の伸びは6月に前期比0.6%と、2023年初め以来の低水準に鈍化した。一方、購入コストは1.5%上昇にとどまり、利益率に一定の圧力が示された。