マスク氏、「アメリカ党」結成と投稿 中間選挙にらみ揺さぶり

実業家イーロン・マスク氏は5日、Xでフォロワーに実施したアンケートに基づき「アメリカ党」を立ち上げたと述べた。ホワイトハウスで5月撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)
[5日 ロイター] - トランプ米大統領肝いりの大規模減税・歳出法案を批判していた実業家イーロン・マスク氏は5日、Xでフォロワーに実施したアンケートに基づき「アメリカ党」を立ち上げたと述べた。
新党設立の是非を問うアンケートをXで4日に実施したマスク氏は、「2対1の割合で、皆さんは新たな政党を望んでいる。そしてそうなる」とし、「今日、自由を取り戻すためにアメリカ党が結成された」と投稿した。
2024年の米大統領選挙で巨額を投じてトランプ氏を支援し、政府効率化省(DOGE)の事実上のトップとして一時政権入りしたマスク氏だが、大規模減税・歳出法案を巡りトランプ氏と激しく対立。新党を立ち上げ、法案を支持する議員を落選させるために資金を使うと発言していた。
一方、トランプ氏は今月、テスラなどマスク氏の会社への補助金削減を政府効率化省(DOGE)が検討すべきだとの考えを示している。
共和党内では、マスク氏とトランプ氏の確執が、2026年の中間選挙に悪影響を及ぼすことが懸念されている。
マスク氏はXで、トランプ氏支持から批判に転じたきっかけは何かとの問いかけに、「バイデン前政権下ですでに2兆ドルだった財政赤字を2.5兆ドルに増やすことだ。これでは国が破産する」とコメントした。
別のツイートで、古代ギリシャ時代に当時「無敵の軍」と恐れていたスパルタをテーベが破り勢力図を一変させたレウクトラの戦いに言及し、「一党制度の打破では、エパミノンダスがレウクトラでスパルタの無敵神話を打ち砕いた手法を参考にする」とした。