タイ経済成長率予測、今年1.8％・来年1.7％に下げ＝世銀

　７月３日　世界銀行は３日、国内外で逆風が強まる中、タイの経済成長率が今年１．８％、来年１．７％になるとの見通しを示し、２月時点の予測（２０２５年２．９％、２６年２．７％）からいずれも引き下げた。写真は２０２３年１０月、バンコクで撮影（２０２５年　ロイター／Athit Perawongmetha）

[バンコク ３日 ロイター] - 世界銀行は３日、国内外で逆風が強まる中、タイの経済成長率が今年１．８％、来年１．７％になるとの見通しを示し、２月時点の予測（２０２５年２．９％、２６年２．７％）からいずれも引き下げた。

２４年の国内総生産（ＧＤＰ）伸び率は２．５％だった。

世銀は報告書「タイ経済モニター」で、成長鈍化は輸出と観光の低迷、特に中国からの入国者数の減少と弱い内需を反映していると指摘した。

観光業の回復は鈍くなっており、外国人観光客数は今年３７４０万人に達し、２６年第２・四半期までにようやくコロナ禍前の水準に戻る見込みだという。

国内については、政治的な不透明感が来年の予算を遅らせ、公共インフラ投資を抑制し、民間投資や全体的な成長へ波及する可能性があるとした。

「国内外の不確実性が高まり、インフレ圧力が低下している中、金融スタンスは年内に一段と緩和的になると予測される」と記している。