ブラジル鉱工業生産、5月は2カ月連続減少 景気鈍化の兆候
[サンパウロ 2日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が2日発表した5月の鉱工業生産は前月比0.5%減少し、ロイターがまとめたエコノミスト予想と一致した。2カ月連続のマイナスで、前月改定値の0.2%減より大幅な落ち込みとなった。高金利に圧迫され、景気が減速の兆候を示している。
鉱工業生産は金利上昇圧力を受ける傾向がある。
ブラジル中央銀行は先月18日、インフレ高止まり対策として政策金利を0.25%ポイント引き上げ、2006年7月以来の高水準となる15%とした。
5月は調査対象となった主要4部門中3部門で生産が減少、中間財の生産のみが0.1%の小幅増となった。
JPモルガンのエコノミストらは顧客向けノートで「鉱工業生産の2カ月連続減少は、国内総生産(GDP)の伸び減速を予想する当社の全体像と一致しているとみられる」と述べた。
5月の鉱工業生産は前年同月比では3.3%増、ロイター調査によるエコノミスト予想は3.5%増だった。