ロ、中距離極超音速ミサイルの生産増強 プーチン氏「優れた性能」

ロシアのプーチン大統領は23日、ロシアが中距離極超音速弾道ミサイル「オレシュニク」の生産を強化していることを明らかにした。20日撮影(2025年 ロイター/Sputnik/Vyacheslav Prokofyev/Pool via REUTERS)
[モスクワ 23日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は23日、ロシアが中距離極超音速弾道ミサイル「オレシュニク」の生産を強化していることを明らかにした。プーチン氏はテレビ放映された軍幹部候補生の卒業式で、新型のオレシュニクについて「実戦で非常に優れた性能を発揮した」と言及した。
中距離ミサイルは最大射程5500km(3415マイル)で、ロシアから欧州や米西部への攻撃が可能だ。プーチン氏は、オレシュニクが迎撃不可能で核兵器に匹敵する破壊力があると主張するものの、西側の軍事専門家にはそれを疑問視する声もある。
ロシアは2024年11月、ウクライナの都市ドニプロの防衛企業を標的としたミサイル攻撃で初めて「オレシュニク」を使用した。プーチン氏は、ウクライナが米国製弾道ミサイルと英国製巡航ミサイルでロシアを攻撃したことを受け、使用を承認したと述べていた。
プーチン氏はその後、ウクライナが西側から提供された長距離兵器によるロシアへの攻撃を続ければ、ウクライナの「意思決定の中枢」を攻撃対象とする可能性があるとも警告した。ただ、米当局者は24年12月、オレシュニクは実験的な兵器でロシアは少数しか保有しておらず、戦況を劇的に変えるものではないとの見解を示している。
プーチン氏は24年末、ロシアは25年後半に同盟関係にあるベラルーシにオレシュニクを配備する可能性があると明らかにした。ベラルーシは北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランドやラトビア、リトアニアと国境を接している。