インド総合PMI、6月速報値は61.0 14カ月ぶり高水準
[ベンガルール 23日 ロイター] - S&Pグローバルがまとめた6月のHSBCインド総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は61.0と、前月の59.3から上昇し14カ月ぶりの高水準を記録した。企業が内外の需要拡大に対応するため生産を増やした。
ロイター調査では59.4への小幅な上昇が予想されていた。総合PMIは4年近くにわたって好不況の分かれ目となる50を上回っている。
サービス業PMIは5月の58.8から60.7へ上昇し、昨年8月以来の高水準となった。製造業PMIも堅調な生産を背景に57.6から58.4へ上昇した。
HSBCのインド担当チーフエコノミスト、プラジュル・バンダリ氏は「特に製造業において新規輸出受注が民間部門の事業活動を引き続き刺激した」と指摘した。
新規受注指数は旺盛な需要により11カ月ぶりの高水準となった。新規輸出受注指数は2014年9月の統計開始以来の高水準を記録した。一方、サービス企業の輸出受注は前月に比べて鈍化した。
バンダリ氏は「堅調な世界的需要と受注残の増加により、製造業は雇用を増やした」と述べた。
製造業雇用指数は統計開始以来の高水準を記録した。サービス業も前月よりは緩やかだが、堅調なペースで雇用を増やしている。
一方、全体的な物価圧力は若干緩和し、投入価格指数は10カ月ぶりの水準に低下した。企業が競争力を維持するため値上げを控えた結果、製品価格指数は5月に記録した6カ月ぶりの高水準から低下した。
民間部門の好調な業績にもかかわらず、企業の景況感は2年強ぶりの低水準に落ち込んだ。