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タイ首相、辞任要求巡り連立与党が支持誓約

2025年06月23日(月)13時30分

 タイのペートンタン首相は22日、全て連立与党が政権への支持を誓約したと明らかにした。写真は記者会見で発言するペートンタン氏。タイのバンコクで19日撮影(2025年 ロイター/Panumas Sanguanwong)

[バンコク 22日 ロイター] - タイのペートンタン首相は22日、全て連立与党が政権への支持を誓約したと明らかにした。辞任要求の動きをかわすための動きで、国家安全保障に対する脅威に対処するため政治的安定を維持する姿勢を示した。

首相はカンボジアとの国境問題を巡る対応が不十分だと批判を浴び、特に同国の元指導者フン・セン氏との電話会談の音声が18日に流出したのが問題となっている。

フン・セン氏は音声の一部が当初流出した後、通話の全音声を公開した。首相はその中で経験豊かなカンボジアの政治家フン・セン氏にへりくだった態度を取り、タイ軍の高官を侮辱する発言をしたように聞こえ、首相の批判者やかつての同盟者にとって一線を越えたと受け止められた。

主要な連立与党だった「タイの誇り党」は音声流出後すぐに離脱。ペートンタン氏の首相としての地位と、首相の所属する「タイ貢献党」がどうにか形成した議会多数派の先行きに影を落とした。

首相は現在も影響力のあるタクシン元首相の娘で、連立与党との会合後にX(旧ツイッター)に次のように投稿した。「国は前進しなければならない。タイは団結し国民のために問題解決の政策を推進するべきだ。」

連立与党の一つである統一タイ国民党(UTN)はこの投稿の前に、政権支持の条件として首相の辞任を求める構えを見せていた。

昨年首相に就任したばかりで政治経験の少ない38歳のペートンタン氏は、政府および影響力を持っている軍が民主主義の原則を支持し、憲法の規定に従うという共通の立場を取っていると述べた。

ロイター
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