ＥＵ、中国との首脳会議でレアアースへのアクセスに重点＝関係筋

欧州連合（ＥＵ）首脳は７月２４─２５日に北京で開く中国との首脳会議で、中国のレアアース（希土類）および重要な鉱物資源へのアクセスを改善することに重点を置く方針だ。写真は２０１０年１０月、江蘇省連雲港市で撮影（２０２５年　ロイター）

[ブリュッセル/北京 １９日 ロイター] - 欧州連合（ＥＵ）首脳は７月２４─２５日に北京で開く中国との首脳会議で、中国のレアアース（希土類）および重要な鉱物資源へのアクセスを改善することに重点を置く方針だ。事情に詳しい４人の関係者が明らかにした。

中国はここ数年、レアアースの生産をほぼ独占してきた。トランプ米大統領が４月２日に「相互関税」を発表したことを受け、中国は自動車、防衛産業、再生可能エネルギーの生産などで需要が強まっているレアアースの輸出規制を強化した。

首脳会議には、ＥＵから欧州委員会のフォンデアライエン委員長と欧州理事会のコスタ常任議長（ＥＵ大統領）らが出席。中国からは習近平国家主席、李強首相らが参加する。

欧州の自動車メーカーは、中国のレアアースや重要鉱物の輸出規制により生産に遅れが生じていると主張している。こうした問題を踏まえ、ＥＵの首脳は中国側に状況の改善を強く求める見通しだ。

２人のＥＵ関係者によると、ＥＵの代表団は首脳会議までレアアース問題に専念するという。

ＥＵは中国に、レアアースのライセンスをより長い期間にわたって認めることや、レアアースを欧州への輸出用にスクラップすることを認めることを望んでいる。いずれにせよＥＵは、中国側に対してＥＵへの対応と米国への対応を明確に切り分けるよう求める意向だ。