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ノルウェー中銀、予想外の利下げ 25年中の追加緩和に含み

2025年06月19日(木)19時29分

[オスロ 19日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は19日、政策金利を0.25%ポイント引き下げ4.25%にすると発表した。利下げは5年ぶりで、多くのアナリストの予想に反する結果となった。

中銀はインフレ見通しの改善を指摘した。

中銀は声明で「経済見通しは不透明だが、経済がおおむね現在の予想に沿って推移すれば、政策金利は2025年中にさらに引き下げられるだろう」との見解を示した。

会見した中銀のバーチェ総裁は、政策金利が年内にさらに1─2回引き下げられる可能性があり、政策金利は4.0%か3.75%になるだろうと述べた。

中銀は2028年末までに政策金利が3%程度になるとの見通しを示した。

ノルウェークローネは中銀の発表直前には1ユーロ=11.48クローネだったが、11.56クローネまで下落した。0858GMT(日本時間午後5時58分)時点では11.50クローネ。

26人のエコノミストを対象に11─16日に実施された調査では、23人が現状維持を予想した一方、利下げを予想したのは3人にとどまった。

バーチェ総裁は声明で「3月の金融政策会合以降インフレ率が低下しており、来年のインフレ見通しはこれまでの予想よりも低い水準を示している」と指摘した。

「政策金利を慎重に正常化することで、経済を必要以上に圧迫することなくインフレを目標値に戻す道が開けるだろう」と述べた。

5月のコアインフレ率は前年比2.8%と、予想以上に鈍化したが、中銀目標の2.0%は依然として上回っている。

ノルウェー企業連盟のチーフエコノミスト、Oeystein Doerum氏は「中銀は引き続き警戒している。賃金と物価が予想以上に上昇すれば、利下げ回数は減るだろう」と述べた。

ロイター
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