ニュース速報
ワールド

LAデモ現地対応の司令官、兵士に一時的な拘束権限あるとの見解

2025年06月12日(木)08時16分

 米西部カリフォルニア州ロサンゼルスで発生した不法移民摘発に対する抗議デモは東部ニューヨークや中西部シカゴなど他の都市にも拡大し、14日には全米の数百カ所で計画されている。写真は、ロサンゼルス地域の基地でリハーサルを行う海兵隊員。6月10日、ロサンゼルスで撮影。海兵隊提供(2025年 ロイター)

[ロサンゼルス 11日 ロイター] - 米西部カリフォルニア州ロサンゼルスで発生した不法移民摘発に対する抗議デモは東部ニューヨークや中西部シカゴなど他の都市にも拡大し、14日には全米の数百カ所で計画されている。

こうした中でトランプ氏がロサンゼルスへ派遣を命じた州兵4000人と海兵隊員700人の統合司令官を務めるスコット・シャーマン陸軍少佐は11日、兵士には現地の法律違反者に対する逮捕権は原則として認められていないが、法執行当局が職務を執行できる態勢が整うまで、一時的な拘束をする権限はあるとの見解を示した。

1878年に制定された法律により、州兵を含めた米軍人は、民間人に対する法執行に関与することは禁じられている。

今回ロサンゼルスに配置された部隊は、そうした禁止事項に抵触しない別の法律を根拠としており、兵士には法執行業務を遂行する連邦政府職員を保護することは認められる。例えば州兵は、抗議デモ参加者を直接逮捕できないものの、逮捕を行う税関・移民捜査局(ICE)の職員を護衛することが可能となる。

シャーマン氏は海兵隊員について、ロサンゼルス中心部から離れたシールビーチの基地において現在訓練中で、「間もなく」現地入りするとの見通しを示した。実弾は携行しないという。

またシャーマン氏は、兵士が同行するICE職員の捜索件数が全体でどれぐらいあるのか明らかにしなかったが、約1000人が連邦政府の建物と法執行職員保護のために動いていると説明した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

円が全面高、米株先物1%超下落 イラン攻撃でリスク

ワールド

トランプ氏、AI・エネルギーサミット出席へ テック

ワールド

インド西部で旅客機墜落、240人超死亡 過去10年

ビジネス

デジタル銀行チャイム、上場初日取引で時価総額184
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 2
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 5
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 6
    【動画あり】242人を乗せたエア・インディア機が離陸…
  • 7
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 8
    【クイズ】今日は満月...6月の満月が「ストロベリー…
  • 9
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 10
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラドールに涙
  • 3
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 4
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 5
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 6
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 7
    ひとりで浴槽に...雷を怖れたハスキーが選んだ「安全…
  • 8
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 9
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 9
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中