北アイルランドで騒乱続く、警察襲撃し住宅や車に放火

6月10日、英領北アイルランドのバリミーナで、性的暴行の罪で2人が起訴されたことをきっかけとした騒乱が前日に続き発生した。写真は燃える車両と人影。バリミーナで11日撮影(2025年 ロイター/Clodagh Kilcoyne)
[バリメナ(北アイルランド) 10日 ロイター] - 英領北アイルランドのバリミーナで10日、性的暴行の罪で2人が起訴されたことをきっかけに、前日に続く騒乱が発生した。覆面の暴徒数百人が警察を襲撃し、住宅や車両に放火した。
複数の車両が放火されたほか、住宅1棟が焼け落ちた。目撃者によると、石や火炎瓶を投げつける暴徒に対し、装甲車に乗った警官らは放水砲などで対応した。
警察によると、現地時間午前1時(日本時間午前9時)頃に事態は沈静化した。
10代の少女に性的暴行を加えたとして告発された2人の10代の少年が裁判所に出廷したことを受け、9日には数百人が抗議行動を行った。その後、騒乱が発生し、4軒の家屋が火災で被害を受けたほか、他の住宅や店舗でもドアや窓が破壊された。警察はこれらの行為を人種差別を動機とするヘイト犯罪として捜査中だと述べた。
別の目撃者によると、10日にはベルファストでも抗議活動が行われ、一部の道路が封鎖された。警察によると、ニュータウンアビーとキャリックファーガスでも散発的な騒乱が発生した。
英国政府や地元の政治家は一連の暴力行為を非難している。ベン北アイルランド担当大臣はXに、「今夜、バリミーナで再び目撃した市民の混乱という恐ろしい光景は、北アイルランドにはあってはならないものだ」と投稿した。