フランス・イタリア首脳会談、欧州の強化へ向け連携約束

6月3日、フランスのマクロン大統領とイタリアのメローニ首相がパリで会談した。写真は握手する両首脳。ローマのキージ宮殿で同日撮影(2025年 ロイター/Guglielmo Mangiapane)
[パリ/ローマ 3日 ロイター] - フランスのマクロン大統領とイタリアのメローニ首相が3日、パリで会談した。両国の関係はここ数週間、ウクライナに関する政策や通商問題、トランプ米政権への対応などを巡って意見の違いが見られたが、首脳会談では欧州の強化へ向けて連携して取り組むことを約束した。
両首脳は共同声明で「首脳会談では競争力の強化と繁栄へ向けた欧州の政策の積極的かつ迅速な実行に、強い結束で臨む姿勢が鮮明になった」と指摘。「欧州企業が平等な環境で競争するために必要な条件」を整備することでも合意したと付け加えた。
こうした条件は、自動車や鉄鋼といった移行局面にあるセクターや、人工知能(AI)、再生可能エネルギー、航空宇宙といった先端分野の企業にも適用されることを確認した。
さらに共同声明は、ウクライナでの戦争を公正かつ持続的な形で終結させるため、ウクライナに対する「揺るぎない不変の」支援が必要だと強調。欧州の防衛力の規模を積極的に変更することが求められると表明した。
メローニ氏は今年4月のトランプ米大統領との会談で「西洋を再び偉大にする」とのスローガンを使うなど、米国に歩み寄る態度を示しており、トランプ関税への報復には慎重な姿勢だ。
これに対しマクロン氏は、欧州連合(EU)としての独立性を重視する方針を打ち出している。
両首脳はまた、来年序盤にフランスで次回の首脳会談を開くことでも合意した。