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米の鉄鋼・アルミ関税引き上げ、英は対象外 貿易合意の早期履行目指す

2025年06月04日(水)08時37分

 6月3日、米国は鉄鋼・アルミニウム関税を2倍に引き上げる措置について、英国への適用を見送ると発表した。写真は会見で握手する米英両国の首脳。ワシントンのホワイトハウスで2月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

By Alistair Smout, Andrea Shalal

[ロンドン/ワシントン 3日 ロイター] - 米国は3日、鉄鋼・アルミニウム関税を2倍に引き上げる措置について、英国への適用を見送ると発表した。英政府は先に、両国が関税引き下げ合意をできるだけ早期に実行する必要性で一致したと発表していた。

トランプ米大統領は3日、鉄鋼・アルミニウムの輸入品にかける追加関税を4日から2倍の50%に引き上げる文書に署名した。英国を適用除外とする措置はこの文書の中で示された。

レイノルズ英貿易相とグリア米通商代表部(USTR)代表は3日、経済協力開発機構(OECD)の会合に合わせてパリで会談した。

英政府報道官は、同国が貿易を巡り米国と合意した最初の国だったとし、「米国との合意の結果、英国の鉄鋼が追加関税の対象とならないことを歓迎する。合意履行に向けて米国と引き続き協力する。合意により、25%の米鉄鋼関税は撤廃されることになる」と述べた。

スターマー英首相とトランプ大統領は5月8日、米国が英国から輸入する自動車や鉄鋼製品などに対する関税を引き下げ、英国は牛肉やエタノールの関税を引き下げることで合意したが、履行は遅れている。

英貿易省によると、グリア氏とレイノルズ氏は合意の履行ペースについて協議するため会談し、双方の企業と消費者が合意の恩恵を実感し始める必要があるとの立場で一致した。同省は声明で、両氏が分野別関税に関する合意をできるだけ早期に実施することを含め、合意履行を望む共通の立場について話し合ったとした。

USTRは会談についてコメントしていない。

ロイター
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