政策金利の現状維持支持、インフレリスク上昇=クーグラーFRB理事

米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は5日、関税政策がインフレを押し上げる恐れがある限り、政策金利を足元の「適度に抑制的な」水準に維持することを支持するとの考えを示した。2024年3月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)
[5日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は5日、関税政策がインフレを押し上げる恐れがある限り、政策金利を足元の「適度に抑制的な」水準に維持することを支持するとの考えを示した。
クーグラー理事はニューヨーク経済クラブの講演原稿で「ディスインフレは鈍化し、関税引き上げの影響はすでに現れており、インフレ率は年内引き続き上昇すると予想している」と指摘。
「現時点ではインフレの上振れリスクは高まっており、今後は雇用と国内総生産(GDP)の下振れリスクも潜在的に高まっているとみている」とした上で、インフレの上振れリスクが残る限り、米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きを引き続き支持するとの見方を示した。
また、トランプ政権による関税措置をはじめとする政策変更を背景に、失業率は足元の4.2%から上昇する可能性があるものの、現時点では労働市場は安定しているとの認識を示した。
連邦準備理事会(FRB)は今後数回のFOMCで政策金利の据え置きを維持すると広く予想されている。