貿易合意違反とのトランプ氏主張「根拠ない」、中国が反発

中国商務省は2日、スイス・ジュネーブで行われた米中協議での合意に中国が違反したとするトランプ米大統領の主張は「根拠がない」として否定し、自国の正当な権利と利益を守るために断固とした措置を取ると表明した。写真は米中協議が開催されたスイス・ジュネーブの会場。5月撮影。KEYSTONE/EDA提供(2025年 ロイター)
[2日 ロイター] - 中国商務省は2日、スイス・ジュネーブで行われた米中協議での合意に中国が違反したとするトランプ米大統領の主張は「根拠がない」として否定し、自国の正当な権利と利益を守るために断固とした措置を取ると表明した。
トランプ氏は5月30日、中国が相互に関税率を引き下げる米国との合意のほか、重要鉱物の取引に関する合意にも違反したと主張し、中国に対し厳しい措置を取る可能性を示唆した。
中国商務省は、中国がジュネーブでの合意事項を履行し、積極的に支持してきたが、米国は中国に対し複数の「差別的で制限的な」措置を導入したと表明。具体的には、人工知能(AI)半導体の輸出規制に関する指針発表、半導体設計ソフトの対中輸出停止、中国人留学生のビザ取り消しを挙げた。
同省は声明で「米政府は一方的かつ繰り返し、新たな経済・貿易摩擦を挑発し、二国間の経済・貿易関係の不確実性と不安定性を増幅している」と主張。具体的にどのような断固とした措置を取るかについては詳述しなかった。