イラン核協議、ウラン濃縮が「レッドライン」と米特使

米国のウィトコフ中東担当特使は18日、イランとのいかなる取引にもウラン濃縮を行わないという合意が含まれる必要があるとの立場を示した。写真は5月6日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Kent Nishimura)
[ワシントン 18日 ロイター] - 米国のウィトコフ中東担当特使は18日、イランとのいかなる取引にもウラン濃縮を行わないという合意が含まれる必要があるとの立場を示した。
ABCで放送されたインタビューで「われわれには極めて明確なレッドライン(越えてはならない一線)がある。それは(ウラン)濃縮だ。1%の濃縮能力も認めることはできない」と述べた。
トランプ政権の立場としては、全てが「濃縮を含まない取引から始まる」とし、「濃縮は容認できない。兵器化を可能にするからだ」と述べた。
これに対し、イランのタスニム通信は18日、アラグチ外相が「非現実的な期待は交渉を止める。イランにおける濃縮は止められるものではない」と述べたと報じた。
同相はウィトコフ氏について「交渉の現実から完全に離れている」と指摘し、ウラン濃縮を継続する考えを示した。
ウィトコフ氏はイランとの交渉に楽観的だとし、両国が週内に欧州で再協議するとの見方を示した。
アラグチ氏は次回の協議の日程と場所が近く発表されると述べた。