ニュース速報
ワールド

IEA、今年の石油需要見通し下方修正 貿易摩擦で

2025年04月15日(火)22時47分

国際エネルギー機関(IEA)は15日公表した月報で、貿易摩擦の激化を理由に今年の世界の石油需要の伸びの予測を大幅に下方修正した。米カリフォルニア州ロングビーチで2022年3月撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)

Alex Lawler

[ロンドン 15日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は15日公表した月報で、貿易摩擦の激化を理由に今年の世界の石油需要の伸びの予測を大幅に下方修正した。

新たな予測は日量73万バレル増。先月時点では日量103万バレル増と予想していた。新たな予測は新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)で需要が減退した2020年以来の低水準。パンデミックを除けば、19年(日量54万バレル)以来の低水準になる。

IEAは「4月初旬に貿易摩擦が突然、急激に激化し、世界経済の見通しが悪化したことを受けて、今年の石油需要の伸びの見通しを下方修正した」と表明。「下方修正の約半分は米国と中国で、残りの大部分は貿易依存度の高いアジア諸国で行われている」と述べた。

来年については、世界の石油需要の伸びがさらに鈍化し、日量69万バレル増になると予測した。

石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」以外からの供給量については、25年は日量130万バレル増加すると予想。需要の伸びを大きく上回り、かなりの供給過多が発生する可能性があるとの見方を示した。

石油輸出国機構(OPEC)も14日公表した月報で、世界の石油需要の見通しを下方修正した。修正幅はIEAの方が大きかった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米政権、一方的に対中関税引き下げずと強調 トランプ

ワールド

ゼレンスキー氏、10日に有志連合首脳会議を主催 仏

ワールド

中国商務相、ロシア経済発展相と会談 経済・貿易を巡

ワールド

ブラジル大統領、トランプ関税を非難 プーチン氏との
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノーパンツルックで美脚解放も「普段着」「手抜き」と酷評
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 5
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 6
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 7
    「金ぴか時代」の王を目指すトランプの下、ホワイト…
  • 8
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 9
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..…
  • 10
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 7
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 8
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 9
    野球ボールより大きい...中国の病院を訪れた女性、「…
  • 10
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中