南ア、原発拡大でロシアやイランの入札受け入れも=閣僚

南アフリカのマンタシェ鉱物・石油資源相はロイターに対し、原子力発電所の能力を拡大するための入札でロシアもしくはイランの応札を受け入れる可能性があると述べた。写真は2月3日、ケープタウンで撮影(2025年 ロイター/Esa Alexander)
[ケープタウン 17日 ロイター] - 南アフリカのマンタシェ鉱物・石油資源相はロイターに対し、原子力発電所の能力を拡大するための入札でロシアもしくはイランの応札を受け入れる可能性があると述べた。こうした姿勢を貫けば米国と南アの亀裂が深まり、両国の戦略的エネルギー協定の更新がさらに遅れる可能性がある。
南アにあるアフリカ大陸唯一の原発、コバーグ原発は、停電の頻発を解消するために2500メガワットの能力拡大を計画している。
トランプ米大統領は今月、幅広い対外援助を停止する大統領令を出し、その中で南アが「イランと商業、軍事、核協力の関係を再び活発化させている」と根拠なく主張した。
南アの大統領府は、同国が原発もしくは、いかなる原発関係の技術についてもイランと二国間協力を行っていないと設営した。
南アと米国は、米国製の核燃料や設備を南アに輸出するのに必要な新たな民事利用原子力協定「セクション123協定」の締結を模索してきた。しかし専門家は「大統領令で提起された疑惑により、協定の更新が非常に複雑化する可能性がある」と指摘している。1997年に発効した前回の同協定は2022年に失効した。
マンタシェ氏は「イランもしくはロシアが入札できないという条件が明記された契約は結べない」とし、「最良の条件を出せば、われわれはどんな(国)でも受け入れる」と語った。