ニュース速報
ワールド

米、新たな対イラン制裁発表 イスラエルへの攻撃受け

2024年04月19日(金)00時44分

米国は18日、イランによるイスラエルへの攻撃を受け、イランの無人機製造を対象とする新たな制裁を発表した。バイデン米大統領(写真)はG7が協力してイランに対する経済的圧力を強めることにコミットしていると述べた。2月撮影(2024年 ロイター/Leah Millis)

[ワシントン 18日 ロイター] - 米国は18日、イランによるイスラエルへの攻撃を受け、イランの無人機製造を対象とする新たな制裁を発表した。バイデン米大統領は主要7カ国(G7)首脳が協力してイランに対する経済的圧力を強めることにコミットしていると述べた。

バイデン氏は声明で「今回の制裁はイランの精鋭部隊『イスラム革命防衛隊(IRGC)』や国防省、イラン政府のミサイル・無人機プログラムに関係する指導者や団体を対象にしている」と指摘。「われわれの同盟国およびパートナーは、イランの不安定化を招く軍事プログラムを制限する追加の制裁措置をすでに発動したか、発動する予定だ」とした。

米財務相は声明で、今回の措置は4月13日の攻撃で使用されたイランの無人機「シャヘド」に搭載されるエンジン型式など無人機の製造に関わる2団体、16個人が対象。イラン最大の鉄鋼メーカーの1つ、フーゼスターン・スチール・カンパニー(KSC)に原材料を供給したり、KSCから鉄鋼製品を購入したりしている5企業も制裁対象に指定した。

また、IRGCを物質的に支援していたとして、イランの自動車大手バフマングループの子会社3社も対象とした。

米商務省も基本的な商業用マイクロエレクトロニクスなどの技術へのイランのアクセスを制限する新たな規制を導入するという。

財務省は今回の制裁と並行して、英国もイランの無人機および弾道ミサイルの製造に関与する複数のイラン軍事組織、個人、団体を対象とした制裁を科すとした。

英国は公式通知で、これらの制裁には軍参謀本部とIRGC海軍も含まれるとした。

G7は17日、財務相・中央銀行総裁会議を開催し、イランによるイスラエル攻撃を非難。共同声明で「地域の不安定化を助長するイランの兵器調達・製造・移転能力を低下させる今後のあらゆる措置で、緊密な協調を確実にする」とした。

欧州連合(EU)は17日、首脳会議を開催し、ミサイルや無人機でイスラエルを攻撃したイランへの制裁を強化することを決定した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中