米上院議員、国防総省の幹部人事拒否する方針を一部撤回

12月5日、 米兵が人工妊娠中絶を受ける権利を擁護する国防総省の施策を問題視して同省幹部人事の承認を拒否してきたタバービル上院議員(共和党、アラバマ州選出)は5日、一部の幹部人事については認めると表明した。写真は米議会。9月撮影(2023年 ロイター/Elizabeth Frantz)
[ワシントン 5日 ロイター] - 米兵が人工妊娠中絶を受ける権利を擁護する国防総省の施策を問題視して同省幹部人事の承認を拒否してきたタバービル上院議員(共和党、アラバマ州選出)は5日、一部の幹部人事については認めると表明した。
国防総省は昨年、中絶が厳しく規制されている州に勤務する米兵が他州で中絶する際の交通費の支給や有給休暇の取得を認める内容の施策を導入。これに反対してタバービル氏は今年3月以降、幹部人事の承認を拒んできた。
タバービル氏の方針転換を受け、上院民主党のシューマー院内総務は上院本会議で数百件の幹部人事承認手続きを実施した。
タバービル氏の承認拒否により、国防総省幹部約400人の人事が保留となっていた。同省高官は、こうした事態により国家の安全保障が脅かされると警鐘を鳴らしていた。
ただタバービル氏は記者団に、依然として高官11人の人事については承認しないと話した。
国防総省のライダー報道官は記者団に、幹部人事の全てが承認されるようタバービル議員と上院に求める働きかけを続けると説明した。