香港民主活動家の周庭氏、カナダに事実上の亡命へ
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12月3日、香港の民主活動家、周庭氏(中央)は、自身のインスタグラムでカナダに事実上亡命することを明らかにした。写真は2021年6月、刑期を終えて釈放された同氏(2023年 ロイター/Tyrone Siu)
James Pomfret Jessie Pang
[香港 4日 ロイター] - 香港の民主活動家、周庭氏(27)は3日、自身のインスタグラムでカナダに事実上亡命することを明らかにした。カナダへの留学のため既に香港を去っているという周氏は、今月中に香港に戻って当局へ報告する義務があるが、身の安全や健康状態を考えて帰らないと決断。「恐らくは生涯を通じて(香港には)戻らない」と述べた。
2020年11月に無許可デモなどの罪で10カ月の実刑判決を受け、21年6月に出所した後、初めて公式の情報発信を行った形だ。
周氏は香港の民主派政党「香港衆志(デモシスト)」の中心的なメンバー。デモシストは20年の香港国家安全維持法(国安法)施行で解散に追い込まれた。
国安法施行で数多くの活動家が拘束され、西側諸国の一部は同法が人権弾圧の手段に利用されていると批判した。
周氏はこの3年間、当局からの圧力でうつや心的外傷後ストレス障害(PTSD)などと診断されたことや、出所後もあくまで保釈身分のままに置かれ、パスポートも管理されていたことを明かした。
またトロントの大学が受け入れに応じてくれた後、今年になって警察がようやくパスポートの返還に同意したものの、海外留学と引き換えに中国本土の「愛国的な」施設などの訪問を強要されたという。
香港警察は4日、声明を発表し、周氏の「法と秩序にあからさまに挑戦する無責任な行動」を非難、生涯逃亡者とならないよう促した。