ニュース速報

ワールド

米中が外交・安保対話、南シナ海など地政学上の懸案で意見交換

2018年11月10日(土)07時45分

 11月9日、中国の楊潔チ・共産党政治局委員(左)は、対米貿易戦争は対話で解決できるとし、現在続く摩擦により両国だけでなく、世界経済に悪影響が及ぶとの認識を示した。写真はポンペオ米国務長官との共同会見(2018年 ロイター/LEAH MILLIS)

[ワシントン 9日 ロイター] - 米中は9日にワシントンで閣僚級の外交・安保対話を開催し、両国間の通商問題のほか、アジア太平洋海域での航行の自由から台湾問題に至るまで幅広い地政学上の懸案について意見を交換した。

同対話には米国からポンペオ国務長官とマティス国防長官、中国から楊潔チ・共産党政治局委員と魏鳳和国防相が出席。対話は10月に北京で開催される予定だったが、両国間の緊張の高まりを受け見送りとなっていた。

今回の対話では、米国が中国に対し南シナ海の軍事拠点化を中止するよう呼び掛けたのに対し、中国は領有を主張する同海域の島付近に米国が軍艦や空軍機を派遣していることを非難。中国側はこのほか、米中の通商戦争では双方が痛手を負うとし、問題の解決に向けコミュニケーション経路の確保を呼び掛けた。

ポンペオ国務長官は共同記者会見で、北朝鮮の核廃棄問題に言及し、「多くの問題で連携が引き続き重要な役割を果たす」と発言。ただ中国が南シナ海の人工島に軍事拠点を設置している問題について、「米国は南シナ海での中国の活動と軍事化に引き続き懸念している」とし、「中国に対し過去のコミットメントを順守するよう要請した」と述べた。

楊氏はこれに対し、中国には米国とともに問題に取り組んでいく用意があるとしながらも、中国が領有権を主張する南シナ海の島に軍艦や空軍機を派遣するのをやめるよう要請した。

また、通商問題については両国が相互に納得できる方法で「遠くない将来に」解決できることを望むと語った。

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は、今月末にアルゼンチンで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議に出席する際に会談を行う。

このほか台湾を巡っては、魏国防相が「一つの中国」という見解をいかなる犠牲を払っても守ると指摘。

ただ、魏氏とマティス国防長官は、米中が意図しない衝突を回避するために軍事的緊張を和らげる必要性があるとの意見で一致。魏氏は対立が「すべてにとっての災いになる」と述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

MAGAZINE

特集:世界が尊敬する日本人100

2019-4・30号(4/23発売)

お笑い芸人からノーベル賞学者まで文化の壁を越えて輝くいま注目すべき100人

人気ランキング

  • 1

    ホンダ英国工場撤退で大騒ぎの不思議

  • 2

    羽生結弦が「最も偉大な男子フィギュア選手」である理由【世界が尊敬する日本人】

  • 3

    おどろおどろしい溶岩の世界!?木星の北極の正体が公開される

  • 4

    93歳の英女王、免許自主返納の殿下に続き「運転やめ…

  • 5

    土星最大の衛星タイタンで深さ100メートル超の湖が発…

  • 6

    文在寅肝いりの現代自動車「低賃金」工場は、韓国の…

  • 7

    地球外生命が存在しにくい理由が明らかに――やはり、…

  • 8

    「人間の肥料化」が合法化されそう、何それ?

  • 9

    【動画】ショートプログラム歴代最低の3点!──羽生結…

  • 10

    避妊薬の服用法にバチカンへの「忖度」があった!?

  • 1

    巨大なホホジロザメが一匹残らず逃げる相手は

  • 2

    シャチがホホジロザメを餌にし始めた

  • 3

    謎のシャチが見つかった?未知の4種目の可能性

  • 4

    「美人銭湯絵師」の盗作疑惑に見る「虚像」による文…

  • 5

    [動画]クジラがサメの襲撃から人間を救った

  • 6

    おどろおどろしい溶岩の世界!?木星の北極の正体が…

  • 7

    5年前、太陽系外の恒星間天体が地球に衝突していた

  • 8

    「心の専門家」に、ピエール瀧氏を「分析」させるメ…

  • 9

    地下5キロメートルで「巨大な生物圏」が発見される

  • 10

    子供の亡骸を16日間も離さない母シャチの悲嘆「もう…

  • 1

    巨大なホホジロザメが一匹残らず逃げる相手は

  • 2

    無残、少女の足の裏に無数の寄生虫!

  • 3

    シャチがホホジロザメを餌にし始めた

  • 4

    女性の体は、弱い精子をブロックする驚くほど洗練さ…

  • 5

    人類史上最も残虐な処刑は「首吊り、内臓えぐり、仕…

  • 6

    地下5キロメートルで「巨大な生物圏」が発見される

  • 7

    謎のシャチが見つかった?未知の4種目の可能性

  • 8

    「令和」に関して炎上する中国ネット

  • 9

    大坂なおみ選手の二重国籍が認められた!

  • 10

    映画『ボヘミアン・ラプソディ』が語らなかったフレ…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
広告営業部員ほか求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!