午前の日経平均は反発、日銀イベント控えハト派期待が先行
前場の東京株式市場で日経平均は反発し、前営業日比567円16銭高の4万9568円66銭だった。写真は東京証券取引所で2020年10月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
[東京 19日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は反発し、前営業日比567円16銭高の4万9568円66銭だった。日銀金融政策決定会合の結果発表や、大引け後に植田和男総裁の記者会見を控え、ハト派姿勢を期待した買いが先行した。前日の米国株高も主力ハイテク株の追い風となった。
日銀の決定会合では0.5%から0.75%への利上げを決定することが市場で織り込まれている。取引時間中、東京市場では株高のほか、ドル/円の小幅な円安進行もみられた。
三井住友信託銀行の瀬良礼子シニアマーケットストラテジストは「これまでの姿勢からも分かるように、日銀は利上げを実施しても、タカ派色を示すとは考えづらい」とみている。引け後の会見では、これまでの主張を繰り返すことが想定されるため、市場は植田総裁のハト派姿勢を先回りする形で買いが広がったという。
日経平均は386円高で寄り付いた後も上値を伸ばし、前引け間際で584円70銭高の4万9586円20銭まで上昇した。前日の米国市場で主要3株価指数が上昇し、ナスダックが1%を超す上昇となったことも投資家心理の支えとなった。
主力株では、ソフトバンクグループが4%超高、アドバンテスト、東京エレクトロンが1─2%超上昇し、3銘柄で日経平均を330円程度押し下げた。フジクラは3%超高となった。
半面、任天堂は2%超安、コナミグループ、ソニーグループは1%超安でさえなかった。
TOPIXは0.98%高の3389.74ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆3481億5900万円だった。東証33業種では、値上がりは非鉄金属、情報・通信、銀行、機械、鉱業など28業種、値下がりはその他製品、水産・農林など5業種だった。
きょうグロース市場に新規上場したパワーエックスの初値は公開価格を下回った。スタンダード市場に上場したギミックも公開価格を下回り、辻・本郷ITコンサルティングは上回った。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1252銘柄(77%)、値下がりは294銘柄(18%)、変わらずは60銘柄(3%)だった。





