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設備投資7-9月期3四半期連続プラス、前四半期比では減=法人企業統計

2025年12月01日(月)14時26分

都内で2022年6月撮影。 REUTERS/Issei Kato

Tetsushi Kajimoto Kentaro Sugiyama

[東京 1日 ロイター] - 財務省が1日公表した2025年7─9月期の法人企業統計によると、金融業と保険業を除く全産業の設備投資額は前年同期比2.9%増だった。鉄鋼業で脱炭素や生産能力増強の動き、情報通信業でデータセンターの建設投資などがあって3四半期連続のプラスながら、4─6月期比(季節調整済み)では1.4%減と24年1─3月期以来のマイナスに転じた。

内閣府が8日に発表する国内総生産(GDP)改定値に反映するソフトウエアを除いた設備投資も、前年同期比2.9%増だった。アナリストの多くは米関税による先行き不透明感で設備投資が弱かったとみており、GDP2次速報で下方修正される可能性を指摘する。農林中金総合経済研究所の南武志チーフエコノミストは、速報値の1.0%増から0%程度に引き下げられると予想する。

一方、財務省の担当者は「景気が緩やかに回復しているという政府の認識と齟齬(そご)がない」と評価。今後も物価高や米国の通商政策、金融市場の変動などの影響を注視していくとした。

<売上高と経常利益、7─9月期として過去最高>

ソフトウエアを含めた場合の設備投資の額は13兆8063億円で、7─9月期として過去3番目の高水準だった。製造業が前年同期比1.4%増。鉄鋼のほか、電気機械の生産能力増強が押し上げに寄与した。非製造業は3.9%増。情報通信業、不動産業のプラス寄与が大きかった。

売上高は前年同期比0.5%増だった。18四半期連続プラスで、379兆0431億円と7─9月期として過去最高だったものの、伸び率は4─6月期の0.8%増から鈍化した。財務省の担当者によると、自動車や内視鏡などの輸出が米関税の影響を受けた。かつて大量に買い物をしていた訪日客の消費行動が変わったことなども要因となった。

経常利益は前年同期比19.7%増。4四半期連続の増益で、4─6月期の同0.22%増から大きく伸長した。27兆5385億円は、7─9月期として過去最高だった。製造業、非製造業ともに増益だった。製造業は電気機械と生産用機械、非製造業はサービス業や建設業がそれぞれ増益に寄与した。

ロイター
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