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午後3時のドルは152円前半へ小幅高、日銀利上げ見送り報道や株高で

2025年10月29日(水)15時45分

 10月29日 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅高の152円前半で推移している。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)

Atsuko Aoyama

[東京 29日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅高の152円前半で推移している。午前中はベセント米財務長官の日銀金融政策に関する発言を受けて円買いが強まったが、日銀が10月の利上げを見送る公算との報道や日経平均の上昇などが円売り手掛かりとして指摘されている。

ドルは朝方、ベセント氏が「日本政府が日銀に政策余地を与えることは、インフレ期待の安定や過度な為替変動を防ぐ鍵になる」などと、Xに投稿すると一時151円半ばまで下押しした。昼前に日銀が利上げ見送りの公算と日本経済新聞が報じたことなどもあり、ドル/円相場は上昇に転じた。午後2時過ぎも一段高となったが、日経平均の上げ幅拡大や、月末に絡むテクニカル要因での上昇を指摘する声がある。

前日からのドル/円下落について、高市トレードや日銀の利上げ先送りなど「同じ材料でこれ以上円売りが仕掛けられない。動かない日銀に賭け過ぎた向きの調整」(国内銀行の為替セールス担当者)との声がある。「米国が黙っていないことが再確認」(同)されたことも、調整の動きを加速させたとの見方だ。

ニッセイ基礎研究所主席エコノミストの上野剛志氏は、ベセント氏のⅩの投稿について、日米財務相会談を巡るやりとりを重ねるたびに内容が具体化してきていると指摘。日銀の利上げを阻害することがないよう軽く警告はしているものの、利上げに直接言及してもおらず、「最後の一線は守っている印象」だと話す。

上野氏は明日の日銀会合での利上げは見送られると予想しているものの、現状維持への反対票が増加したり、物価のリスク評価が上振れたりすれば、円高圧力となるとの見方を示している。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 152.36/152.3 1.1631/1.16 177.22/177.

7 32 23

午前9時現在 151.72/151.7 1.1655/1.16 176.88/176.

5 59 89

NY午後5時 152.10/152.1 1.1650/1.16 177.21/177.

2 53 24

ロイター
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