JPモルガン、ユーロ圏を「オーバーウェイト」に 株価に割安感

JPモルガンは6日、ユーロ圏に対するスタンスを「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。ニューヨーク市内で7月撮影(2025年 ロイター/Kylie Cooper)
[6日 ロイター] - JPモルガンは6日、ユーロ圏に対するスタンスを「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。ユーロ圏株式は数カ月にわたる低迷と政策支援を受け、より魅力的になっているとし「強気に転じる時期が近づいている」と指摘した。
JPモルガンのストラテジストは、ユーロSTOXX50株価指数は第1・四半期に大きく上昇した後、S&P総合500種指数にアンダーパフォームしているが、それが買いのチャンスを提供していると指摘。
米国に比べて相対的に低いバリュエーションとともに、ドイツの景気刺激策やユーロ圏の信用力向上など、潜在的なカタリスト(触媒)がユーロ圏のセンチメントを刷新する可能性があるとした。
EU製品に対する米国の関税率が15%になったことで、欧州株を巡る主要な懸念材料のひとつが払拭されたと述べた。
欧州防衛株に対するポジティブスタンスを維持した。積極的な投資が製造業の一部、建設資材、公益セクターを押し上げると予想した。
フランスの先行き不透明感が株価上昇を抑える可能性があるとしながらも「どんな圧力も長くは続かないと考えており、マイナス要因も買い材料に利用する」と述べた。
業績改善や自社株買い増加の可能性も、ユーロ圏の来年に向けた楽観的な見通しを下支えする可能性がある。
JPモルガンは、ユーロSTOXX50の年末の目標を5800で据え置いた。LSEGによると、同指数は年初来で10.4%上昇している。