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午後3時のドルは147円半ばへ下落、日銀現状維持に反対票 株安も

2025年09月19日(金)15時27分

 9月19日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の147円半ばで推移している。写真は米ドル紙幣。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Atsuko Aoyama

[東京 19日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の147円半ばで推移している。日銀は市場の予想通り金融政策の現状維持を決めたが、2委員が現状維持に反対し、利上げへの思惑で円が買われた。上場投資信託(ETF)の売却開始決定で日経平均が急落したことも、リスク回避のドル売り/円買いを誘った。

ドルは午前中に日銀の決定会合の結果を待つ中で、148円ちょうど付近で膠着していたが、決定発表前から147円後半へと軟化し始めた。正午過ぎまで日銀の決定が発表されず、利上げを巡る思惑が出たとの指摘が複数聞かれた。決定発表で2委員の現状維持反対が明らかになると一段と下げが深まり、一時147.20円まで売られた。

日銀の決定について、金利据え置きは予想通りとの見方が優勢だが、これまで全員一致だった現状維持への反対票は「サプライズ」(国内金融機関の為替ディーラー)で、次回10月の利上げへ「確度が少し高まった」(同)との見方も聞かれた。

自民党総裁選を前に日本の政局が「円安圧力になっている」(国内銀行のストラテジスト)との見方も多く聞かれており、この日行われている高市早苗前経済安保担当相の記者会見が特に注目されているものの、今のところドル/円相場に大きな反応はみられていない。

円の弱さがこのところ目立っており、日銀の発表前はユーロが対円で前日海外高値を小幅に上抜けて、一時174円半ばまで上昇。昨年7月以来、約1年2カ月ぶり高値を更新した。日銀の発表後は173円後半まで軟化しており、この後に控える植田和男総裁会見などの展開次第では、10月利上げの機運が高まり、「円安に歯止め」(上田東短フォレックス 営業企画室室長の阪井勇蔵氏)がかかる可能性があるとの声もあった。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 147.50/147.5 1.1772/1.17 173.67/173.

2 74 69

午前9時現在 147.95/147.9 1.1786/1.17 174.44/174.

9 92 45

NY午後5時 147.99/148.0 1.1786/1.17 174.41/174.

0 87 44

ロイター
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