午後3時のドルは148円後半へ小幅高、200日線近辺で上値伸びず

9月3日 午後3時のドル/円は148円後半と、前日ニューヨーク市場終盤から小幅にドル高/円安の水準で推移している。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Atsuko Aoyama
[東京 3日 ロイター] - 午後3時のドル/円は148円後半と、前日ニューヨーク市場終盤から小幅にドル高/円安の水準で推移している。日銀の利上げ観測後退や日本と欧州の政治不安など複数要因が重なり、ドル買いが優勢で推移したものの、200日移動平均線近辺で伸び悩んだ。自民党総裁選に向けた動きも関心を集めており、総裁選前倒しとなれば一段の円売りもあり得るとの見方も聞かれた。
ドルは朝方からじり高で、正午過ぎに148.92円まで上昇し、前日に付けた1カ月ぶり高値の148.94円に迫った。その後は200日移動平均線近辺で伸び悩み、148.60円台前後で売買が交錯する展開となった。
9月1日のレーバーデー明けで市場参加者が増え、「英国や欧州、米国の政治・財政不安など、さまざま連想が働きやすい。財政懸念で金利上昇方向の圧力がかかりやすくなっている」(国内銀行の為替ディーラー)との見方が聞かれる。前日は欧米での大型起債に絡む需給要因が、ドル相場を押し上げた面もあったという。
米雇用統計ショック以降、200日移動平均線を下回る水準でレンジ相場が続いてきたが、「200日線を上抜けた水準で定着すると、146―148円で推移してきた直近1カ月のレンジが2円ほど引き上がる」(同)可能性があるという。
午後1時過ぎに日銀の植田和男総裁が官邸で石破茂首相との会談後に記者団に対し、首相とは為替を含め金融市場全般についても話したとし、政府と連絡をとりつつ為替市場の動向をモニターしていきたいと語った。この発言が上値を抑えたとの見方も聞かれた。
前日は自民党の森山裕幹事長が辞表を提出。党四役が一斉に辞意を伝えたと報じられているが、自民総裁選前倒しの是非は8日に決まることになっており、前倒し要求が国会議員と都道府県連代表者の過半数に達するかは不透明だ。総裁選が前倒しされれば「一段の円売りもあり得る」(三菱UFJ銀行チーフアナリストの井野鉄兵氏)との見方も聞かれる。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 148.59/148.6 1.1629/1.16 172.82/172.
1 31 83
午前9時現在 148.56/148.6 1.1632/1.16 172.83/172.
0 34 84
NY午後5時 148.36/148.3 1.1639/1.16 172.68/172.
7 43 73