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豪、銀行システムへのサイバー攻撃リスクが増大と警告=金融規制当局

2025年08月21日(木)10時23分

オーストラリア金融規制当局の健全性規制庁(APRA)は年次報告書で、地政学的緊張の高まりを受けて同国の銀行システムに対するサイバー攻撃のリスクが増大していると警告した。写真は2024年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

Scott Murdoch

[シドニー 21日 ロイター] - オーストラリア金融規制当局の健全性規制庁(APRA)は年次報告書で、地政学的緊張の高まりを受けて同国の銀行システムに対するサイバー攻撃のリスクが増大していると警告した。サイバー攻撃の背後にいると推測される国は特定しなかった。

APRAのジョン・ロンズデール長官は今後1年間で銀行との協力を強め、サイバー攻撃のリスクに対処する取り組みを強化すると表明した。

ロンズデール氏は報告書で「金融機関の運営システムは技術的な障害や、悪意のあるサイバー攻撃に対する脆弱性がますます高まっている」とした上で、「地政学的緊張が高まる状況下で、サイバー攻撃のリスク環境がさらに悪化する恐れがある」と指摘した。

また、報告書では人工知能(AI)の普及が銀行業界の新たなリスクとして浮上しているとも言及した。

豪ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が2024年に発表した報告書によると、オーストラリア人の3分の2超がサイバー攻撃やデータ漏洩の被害に遭っている。

APRAは24年、オーストラリアの銀行システムに対する潜在的な脅威を特定することを目的として地政学的リスクチームを新設した。

ロイター
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