ニュース速報
ワールド

ロシア中銀、年内追加利下げ「既定路線」にあらず データ見極めと高官

2025年08月21日(木)13時38分

ロシア中央銀行の高官は、現在18%の政策金利について、インフレ率が急速に低下した場合は年内に引き下げることも可能とする一方で、インフレ率の持続的な鈍化を達成するために現行水準で維持することも排除しないと述べた。資料写真、7月(2025年 ロイター/Evgenia Novozhenina)

[モスクワ 21日 ロイター] - ロシア中央銀行の高官は、現在18%の政策金利について、インフレ率が急速に低下した場合は年内に引き下げることも可能とする一方で、インフレ率の持続的な鈍化を達成するために現行水準で維持することも排除しないと述べた。政府発行紙ロシースカヤ・ガゼータが21日報じた。

中銀のガンガン金融政策部長は、インフレ率については2025年が6─7%、26年以降は4%を基本予測としていると述べ、それに基づくと政策金利は今年8月から12月までが平均16.3─18%、来年は12─13%になると説明した。

「平均金利はこの範囲になる可能性が高い。しかし、具体的な値、例えば年末の値は、この範囲から外れる可能性がある」とし、「例えば、インフレ率が急速に低下するといった好ましい展開になれば、年内に金利はさらに低下する可能性がある。予想レンジはこれを考慮している」と述べた。

ただ年内の利下げは「既定路線ではない」とも述べ、中銀の予測は金利を18%に据え置く可能性を排除していないと述べた。

「地政学的な要因も含め、インフレリスクはなおあり、今後の決定は、入手する情報に基づき慎重に行う」と述べた。

中銀は、インフレ率を目標の4%に下げるため引き締め政策を取っていたが7月に政策金利を2%引き下げ18%とした。

先週発表された7月の消費者物価上昇率は前年比8.79%で、6月の9.40%から低下した。

中銀が20日発表した8月の家計の1年先のインフレ予想は期待は13.5%で7月の13%から上昇した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ドイツ、ウクライナ和平後の派兵巡り論争が激化

ビジネス

ヤゲオ、芝浦電子へのTOB価格を6635円に引き上

ビジネス

英政府借入額、1─7月は予測と一致 政府に課題残る

ビジネス

日経平均は3日続落、短期過熱感への警戒継続 イベン
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家のプールを占拠する「巨大な黒いシルエット」にネット戦慄
  • 2
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 3
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自然に近い」と開発企業
  • 4
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 5
    夏の終わりに襲い掛かる「8月病」...心理学のプロが…
  • 6
    広大な駐車場が一面、墓場に...ヨーロッパの山火事、…
  • 7
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 10
    習近平「失脚説」は本当なのか?──「2つのテスト」で…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 3
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 4
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 7
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 8
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 9
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 10
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中