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台湾防衛費GDP比3%超、26年度予算 中国威圧の中拡大

2025年08月21日(木)14時07分

台湾の内閣は来年の防衛支出について、域内総生産(GDP)の3.32%に相当する9495億台湾ドル(312億7000万ドル)と計画している。資料写真、中国と台湾の旗のイメージ。2022年4月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[台北 21日 ロイター] - 台湾行政院(内閣)の卓栄泰院長(首相)は21日、来年度予算案を発表した。中国の政治的・軍事的圧力が強まる中、防衛費は域内総生産(GDP)比3%以上に増額した。前年度比で22.9%増となる。

2026年度の防衛費は9495億台湾ドル(312億7000万米ドル)。GDP比で3.32%と09年以来初めて3%を超えた。

卓院長は会見で「国家の主権と安全を守り、インド太平洋地域の安定と安全を維持し、世界に対し共通の責任を果たすという決意と能力を世界と国民に改めて具体的に示すものだ」と述べた。

「北大西洋条約機構(NATO)モデル」に倣い、防衛費には海巡署(沿岸警備隊に相当)や退役軍人向けの予算も含まれると説明した。

トランプ米政権は台湾に防衛費増額を求めている。頼清徳総統は今月、来年の防衛費をGDPの3%以上に引き上げたいと述べていた。

台湾高官は、防衛費に海巡署の予算が計上されるのは初めてとロイターに語った。海巡署は頻繁に中国海警局とにらみ合い状態になっており、中国の威圧行動の「最前線に立っている」と指摘した。

ロイター
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