米7月輸入物価、0.4%上昇とプラスに反転 消費財の価格上昇で

米労働省労働統計局が15日に発表した7月の輸入物価指数は前月比0.4%上昇した。ロサンゼルス港で2010年10月撮影(2025年 ロイター/Lucy Nicholson)
[ワシントン 15日 ロイター] - 米労働省労働統計局が15日に発表した7月の輸入物価指数は前月比0.4%上昇した。6月分は0.1%下落と、当初発表の0.1%上昇から下方改定された。7月は消費財の価格上昇が押し上げ、プラスに反転した。米政権による関税措置の影響でインフレが加速する兆候が示された。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は、6月の0.1%上昇(当初発表)から横ばいだった。
輸入物価には関税が含まれていないものの、今回示された上昇は、関税による価格上昇が消費者に与える影響を相殺するために輸出国が価格を引き下げていないことを示唆している。
7月の輸入価格の前年同月比は0.2%下落。6月は0.5%下落だった。
輸入燃料価格は7月に2.7%上昇。前月は0.8%上昇だった。食品価格は0.1%下落。前月は1.3%下落していた。
燃料と食品を除くコア輸入価格は0.3%上昇。前月は0.1%下落。コア輸入価格は前年同月比では0.8%上昇した。主要貿易相手国の通貨に対するドル安が一部影響している。
自動車を除く輸入消費財の価格は7月に0.4%上昇。前月は0.1%上昇していた。輸入資本財価格は0.1%上昇。一方、自動車、部品、エンジンの価格は0.2%下落した。
14日に発表された7月の卸売物価指数(PPI)では、変動が大きい食品とエネルギーを除くモノの価格が上昇したことが示された。今後数カ月で消費者物価上昇が加速するとのエコノミストらの見方が強まった。