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独新政権発足100日、エコノミストは改革不足に失望=IFO調査

2025年08月14日(木)11時34分

 独IFO経済研究所が13日に公表した調査によると、ドイツのエコノミストの間で、短期的には巨額の支出計画が経済を押し上げるものの、年金費用抑制策を中心とする新政権の構造改革欠如は同国に長期的な問題をもたらすとの見方が広がっている。写真はメルツ独首相。7月にベルリンで撮影(2025年 ロイター/Nadja Wohlleben)

Maria Martinez

[ベルリン 13日 ロイター] - 独IFO経済研究所が13日に公表した調査によると、ドイツのエコノミストの間で、短期的には巨額の支出計画が経済を押し上げるものの、年金費用抑制策を中心とする新政権の構造改革欠如は同国に長期的な問題をもたらすとの見方が広がっている。

低迷するドイツ経済は3年連続で縮小する恐れがあり、成長の回復はメルツ政権の主要課題の一つとなっている。

メルツ首相が就任100日を迎える中、調査では回答した大学教授170人のうち42%が新政権の経済政策を否定的に評価し、肯定的に評価したのは25%にとどまった。

IFO研究員のニクラス・ポトラフケ氏は「年金改革が緊急に必要なのに、政府の措置は完全に誤った方向に向かっている」と述べた。

調査に応じたエコノミストらは特に、母親を中心とする親の育児時間を補償する年金補足制度「母親年金」の拡充と、年金受給年齢の引き上げが行われていないことを批判している。

一方最も前向きな政策としては、インフラ整備に充てる5000億ユーロ規模の特別基金を含む公共投資の強化が挙げられた。

ロイター
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