ニュース速報
ビジネス

英アストラゼネカが米薬価引き下げを提案、売上高・利益は予想超え

2025年07月30日(水)14時09分

 7月29日、英製薬大手アストラゼネカ が発表した第2・四半期決算は、為替変動の影響を除いた売上高が前年同期比11%増の144億6000万ドルとなり、アナリスト予想平均(141億5000万ドル)を上回った。英マックルズフィールドの同社施設で2021年5月撮影(2025年 ロイター/Phil Noble)

Pushkala Aripaka Maggie Fick

[29日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカ が29日発表した第2・四半期決算は、為替変動の影響を除いた売上高が前年同期比11%増の144億6000万ドルとなり、アナリスト予想平均(141億5000万ドル)を上回った。米国での旺盛な需要と、がん、心臓疾患、腎臓疾患向け新薬の堅調な売り上げが寄与した。

コア利益は1株当たり2.17ドルで、アナリスト予想の2.16ドルを超えた。

パスカル・ソリオ最高経営責任者(CEO)は同日、米国における同社医薬品の価格引き下げを提案した。トランプ大統領が製薬会社にコスト削減を迫る中、同社は数日前に米国での事業拡大に向け500億ドル規模の投資も発表していた。

ソリオ氏は決算後の会見で記者団に対し、トランプ政権は価格引き下げ提案を検討中だとしたが、対象となる医薬品については明らかにしなかった。

同氏はまた、米国の患者向けの医薬品全てが数カ月以内に現地で製造されるとの見通しを示すとともに、一部の医薬品を直接顧客に販売する可能性も検討していると明らかにした。

アストラゼネカが2024年に米国で得た収入は売上高全体の40%超を占めた。同社はトランプ氏が大統領に返り咲く前から米国市場を優先してきた。

通期売上高見通しについては従来予想を据え置き、中間配当を3%引き上げた。同社は4月、米国が関税を導入した場合の影響は限定的と予測し、欧州からの輸入品に対する関税が他の業界と同程度であれば年間見通しを達成できるとの見方を示していた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米、小口輸入品への関税免除措置「デミニミス」廃止を

ビジネス

サムスン電子、第2四半期は55%営業減益 テスラと

ビジネス

日経平均は小反発で寄り付く、円安が支え 個別物色も

ワールド

ブラジル中銀が利上げ停止、長期据え置き示唆 米関税
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目にした「驚きの光景」にSNSでは爆笑と共感の嵐
  • 3
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから送られてきた「悪夢の光景」に女性戦慄 「這いずり回る姿に衝撃...」
  • 4
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 5
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 6
    M8.8の巨大地震、カムチャツカ沖で発生...1952年以来…
  • 7
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 8
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 9
    「自衛しなさすぎ...」iPhone利用者は「詐欺に引っか…
  • 10
    街中に濁流がなだれ込む...30人以上の死者を出した中…
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 8
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 9
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 10
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中