トヨタ、25年上期世界販売・生産が最高 関税前駆け込みとHV好調

7月30日、トヨタ自動車が発表した2025年上期(1―6月)の世界販売(トヨタ車とレクサス車のみ)は前年同期比5.5%増の515万9282台、世界生産は同5.8%増の491万8024台だった。写真は2024年11月、タイ国際自動車ショーに展示されたトヨタ車(2025年 ロイター/Athit Perawongmetha)
Maki Shiraki
[東京 30日 ロイター] - トヨタ自動車が30日発表した2025年上期(1―6月)の世界販売(トヨタ車とレクサス車のみ)は前年同期比5.5%増の515万9282台、世界生産は同5.8%増の491万8024台だった。世界販売・生産は共に上期として過去最高となった。
北米や中国、日本がハイブリッド車(HV)を中心に好調で、海外の販売・生産も過去最高だった。4月から発動した米国の追加関税前の駆け込み需要も寄与した。
世界販売は、これまでの過去最高だった21年上期の500万4625台を15万台以上も伸ばした。世界生産は23年上期の489万4844台以来、2年ぶりの過去最高更新となる。
上期の海外の販売は4.3%増の439万0837台、海外の生産は同4.4%増の327万8387台だった。
海外販売は北米が3.7%増、中国は6.8%増だった。米中ともにHVの「カムリ」などが好調で、中国では新型電気自動車(EV)「bZ3X」も堅調だった。日本での販売は12.6%増の76万8445台。
HVを含む電動車は販売全体のほぼ半分を占め、19.1%増の249万2321台で過去最高だった。北米では、HVが前年同期に比べ4割近く伸びた。HVの売れ筋モデルは「カムリ」に加え、北米では「シエナ」、中国では「アバロン」、日本では「シエンタ」や「ヤリス」などが好調だった。
<6月単月の世界販売・生産も増加>
併せて発表した6月単月の世界販売は1.7%増の86万7906台、世界生産は7.4%増の85万4565台だった。トヨタ広報によると、米国関税発動前の駆け込み需要は落ち着きつつあるが、引き続き現地の底堅い需要があるという。
ダイハツ工業と日野自動車を含むグループ全体での世界販売は、上期が7.4%増の554万4880台と2年ぶりの前年超えで過去最高となったほか、世界生産が8.8%増の552万3039台と2年ぶりに前年を上回った。
グループ全体での6月単月は、世界販売が2.7%増の93万7246台、世界生産が7.7%増の96万3455台といずれも6カ月連続でプラスだった。